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 あまたの人気温泉地がある温泉王国・群馬で異変が起きている。主役が温泉ではない、サウナ専門店が急増しているのだ。茨城でも大型施設の開店が続き、「2025年は栃木もアツい」(関係者)。北関東に、熱波が押し寄せている。

 「サウナでの厳しい修行において、失敗や苦しみをおそれず、学び続ける姿勢を大切に……」

 熟練者もうなる熱いサウナに、突如釈迦の言葉を紹介するナレーションが流れ始めた。般若心経に、瞑想(めいそう)を促す音楽。まるで異次元へ導かれるような雰囲気だ。水風呂にくぐり、街が見下ろせる抜群の景色が自慢の「ととのいエリア」で、白檀(びゃくだん)の香りにひたりながら悟りを開く……。

写真・図版
観音山サウナ蒸寺では、湿度管理や外壁など木村祐貴さんのこだわりがつまったサウナで「修行」のように没頭できる=2024年11月26日午前11時25分、群馬県高崎市石原町、杉浦達朗撮影

 群馬県高崎市のシンボル・高崎白衣大観音の近くで24年8月にオープンした「観音山サウナ蒸寺(むしでら)」。修行がコンセプトという、既存店とはひと味違った魅力が話題を呼んでいる。

設備以上に大切なのは…

 代表の木村祐貴さん(43)…

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